Label:Fxck Rxp
Format:LP
盤質:NEW ジャケット:NEW
2024
ある種耳の痛い話かもしれませんが、例えばエディー・ヘイゼルやヤビー・ユーなどの持つブラック・サイケデリックを更新しているのはB-BOYに大人気の「Ensley」ではなく、なぜか?当店でも不人気だった「Gumbo」やコンセプトとインパクト、アンチ・レイシズムを提示した「Negro」でしたが、その延長線にある素晴らしい「GOT FOOD AT THE CRIB'!」シリーズがLPで到着です。
アーティスト・イメージにあるサウンドを守りながらも、例えばマッドリブなどはバップ〜ジャズファンク(もちろんフリー/インプロ/スピリチュアルへの造詣や影響も見えるけど、あとロックや他の話は今は置いておいて)を下地にして、自身の魔法で歪めきった粒の粗いサイケデリックを今もなお魅せてくれてますが、当然時代は更新され価値観も新たに今にフィックスしたもっと直球にスピリチュアルを意識したというか、他ジャンルですがウェイル・オヤジデのスピリチュアル・ジャズに対する回答にも近いというか、そしてその通りブロークン・ビーツめいた曲やボーカル・エフェクトを遠く幽玄に仕立てたベッドルーム感、使い古されたドラムレスですらかつてではない揺らめきと「都会的では無さ」を持つDJ向きとは思えない仕上がり、洗練された⇔洗練されてなさの反復が脳にじわじわと快楽を促すシリーズ通してバチクソに素晴らしい。
必然的にB-BOYの「ヒップホップ好き」ではなく、広義の意味で「音楽マニア」に向けた作品になってしまうというというか、見ている限りこういうのは柔軟なテクノのトラックメイカーやハードコア・パンクスに受けが良いという皮肉。本来その皮肉もどうにか解決を望むのですがなかなか難しいですね。こういうのが起爆剤となれば嬉しいのですが。
A1 Goldplates
A2 Makeucum
A3 Pu$$y
A4 Brikbybrik
A5 Gta
A6 Stayup
B1 Actup
B2 Alladat
B3 Stillmovin'
B4 Hoodjazz